書籍情報
書籍名 | 夢が勝手にかなう「気功」洗脳術 - 脳科学から見た「気功」の正体 |
著者 | 苫米地 英人 |
出版社 | 株式会社マキノ出版 |
出版日 | 2010年3月15日 |
ページ数 | 132ページ |
ジャンル |
この本の結論と要点、学び
この本の結論
自分の内部表現を書き換えることで、幸せな人生を送ることができるということです。
内部表現とは、自分が認識している世界のことであり、それは人によって異なるものです。
しかし、その内部表現は、親や教育、メディアなどの影響を受けて作り上げられたものであり、自分自身が作り出したものではありません。
そのため、自分自身が思い描く理想の姿を自分に洗脳することで、内部表現を書き換えることができます。
そして、そのためには、気功という方法が有効であり、気功を行うことで、自分自身が思い描く仮想世界に強い臨場感を持つことができます。
また、IQが上がることで、物事の因果を考える能力が高まり、問題解決能力やコミュニケーション能力、プレゼンテーション能力、企画力など、仕事で必要な能力がアップします。
さらに、集中力もアップするため、勉強や仕事の効率も上がります。
そして、著者の夢は、世界平和を実現することであり、そのために本書で紹介したような気功や、他にも様々な本を出版しています。
この本の要点
この本の要点は以下の4つです。
- 内部表現とは、自分が認識している世界であり、他人やメディアの影響を受けている。
- 洗脳で自分で思い描く理想の姿を自分に洗脳することが幸せな人生を送るための方法。
- 気功はその内部表現を書き換える、非常に有効な洗脳術。
- 気功が上手にできるということは、脳を上手に使えているということ
この本の細かい解説
内部表現を変更し、幸せな人生を送る
この世の全ては自分の心の鏡であり、自分がこれまでに経験したことや、現在考えていること、価値観や自分が感じていることなど、様々な要素が積み重なって形成されます。
例えば一台の白い車が目の前を通り過ぎた際に、人によっては車種まで認識できますが、人によってはただ「一台の白い車が通過した」としか思いません。
このように人によって認識している世界が異なります。自分自身が認識している世界のことを、「内部表現」と呼びます。
そしてその内部表現の全ては情報で構成されており、内部表現が情報だと分かれば、あとは書き換えればよいのです。
「気功」とは、非常に有効な洗脳術であり、物事の本質を変更する力、つまり内部表現を書き換える力があります。
気功には大きく分けて2つの方法があります。
- 養生功
- 秘伝功
「養生功」は、自分自身のために気を使う方法で、自分の気を使って自分自身を高めることができます。
この方法を使うことで、健康な体を維持することができ、自分自身の夢を実現することができます。
「秘伝功」は、他人に対して気を使う方法で、他人の病気を治したり、他人を倒したりすることができます。
また、自分自身の夢と他人の夢を共有させることで、協力的なパートナーになってもらうこともできます。
自分の意識=内部表現を書き換えるためには、変性意識状態=トランス状態を作り出し、妄想の世界があたかも現実で起こっているかのようなリアル感(臨場感)を生みだす必要があります。
気功は、言葉や道具を使わずに臨場感のあるトランス状態を作り出す方法なのです。
具体的な気功の始め方
気功で最初に行うのは徹底的にリラックスをすることです。
徹底的にリラックスをする方法はいくつかあります。
- 逆腹式呼吸
- 亀息法
逆腹式呼吸は、その名の通り腹式呼吸の逆で、息を吐きながらお腹をふくらませ、息を吸い込みながらお腹を引っ込ませます。
はじめのうちはリラックスできる空間でおこなうことが好ましいですが、慣れれば24時間どこでもリラックスすることができます。
亀息法は逆腹式呼吸よりも難易度が高い方法で、逆腹式呼吸をおこないながら、少しずつ呼吸の速度を遅くしていきます。
更にしっかりと亀息法をするためには以下のステップを踏みます。
- 背筋を伸ばし、あうぐらを組んで座る
- 1分間に2~3回のペースでスタートし、徐々に呼吸の回数を減らしていく。息を吸うときは必ず鼻からおこなう。
- 頭から足まで、順番に筋肉を緩めていく
- 両手を擦り合わせ、温かくなった両手で前身をさする
このようにしてリラックス状態をつくったのちに、今度は「自分の存在を気づく」練習をします。
「自分の存在を気づく」練習は日常生活でもできます。
例えば歯を磨いている時に、「歯を磨いている」と意識すると同時に、「なぜ歯を磨くのか」「歯磨き粉の成分は何なのか」などを考えます。
このように歯磨きに集中しながら、抽象度を高めていくということです。
このように意識を高めることによって、自分の存在に気づき、気の存在に気づくようになります。
気の存在に気づき、気を練ることができるようになったら、内部表現の書き換えの練習をします。
例えば「自分は成功したビジネスマンになる」という夢を持っている場合は、以下のようにおこないます。
- まず、あぐらを組んで座ります。お尻を着いている地面を物理空間だと考え、上向きに情報空間が広がっていると思います。頭のほうが情報空間で抽象度が高い世界、お尻のほうが情報空間で抽象度が低い世界だと仮定します。
- 次に、自分が書き換えたい内部表現を思い浮かべます。「自分は成功したビジネスマンになる」というイメージです。
- その後、自分がその夢を実現したときの感覚をイメージしながら気を練る
- 作った気の玉を頭に刷り込む
最後に、無限の気を得る練習法として大周天を紹介します。
大周天をおこなうことによって、ムーラダーラチャクラに集めた気をドーパミンと一緒にアジナーチャクラまで持ち上げ、情報空間でポテンシャルエネルギーを生み出すことができます。
まず、ムーラダーラチャクラとは、ヨガのチャクラ理論において、肛門の少し前あたりに位置するチャクラのことを指し、アジナーチャクラとはおでこに位置するチャクラのことを指します。
次に、ドーパミンとは、脳の中枢神経系に存在する神経伝達物質であり、快楽物質としても知られています。
ドーパミンは、報酬系と呼ばれる脳の一部に作用し、快楽や幸福感をもたらすとされてい ます。
ドーパミンの経路は、このムーラダーラチャクラからアジナーチャクラの間にあると考えられています。
そしてこのムーラダーラチャクラからドーパミンと一緒にアジナーチャクラに持ち上げる練習こそが、大周天です。
大周天を行うことで、ドーパミン量は2~3万くらいまで出るとされています。
これは、普段の日常生活では体験できないほどの快楽や幸福感をもたらすとされています。
このようにして、気の存在に気づき、気を操り、気を増幅させることができるようになれば、自分自身の内部表現を簡単に書き換えることができ、「ゴール」や「夢」に近づくことができます。
まとめ
本書で書かれている内容を総じてまとめると以下のようになります。
- 気功とは洗脳術である
- 自分自身を洗脳させることで臨場感のあるホメオタシスが生まれる
- それにより想像した自分(理想の自分)に近づくことができる
本書で説明されるホメオタシスとは、ものすごく乱暴にまとめると「強い思い込みを行うことで、そのとおりに体が変化する」というものです。
つまり、気功を使えば良い方向に自分を洗脳することができるということです。
本記事では紹介しきれなかった「ぷるぷる気功法」や「站椿功」なども、本書では具体的な方法も踏まえて紹介されているので、「洗脳術」に興味がある人はぜひ読んでみてください。