書籍情報
書籍名 | モチベーション革命 - 稼ぐために働きたくない世代の解体書 |
著者 | 尾原 和啓 |
出版社 | 幻冬舎 |
出版日 | 2017年9月27日 |
ページ数 | 256ページ |
ジャンル |
この本の結論と要点、学び
この本の結論
この本では、ネットが若い人たちにとって非常に有用なツールであることを伝え、自分のトリセツを書くことで自分自身を理解し、他人との関係を深めることができることと述べています。
著者は、自分自身がネットを通じて多くの人と出会い、多くのことを学んだことから、若い人たちにも同じような経験をしてほしいと考えており、自分のトリセツ以外にも、ストレングスファインダーや偏愛マップなど、自分を知り、相手を知る方法について著者自身の経験も踏まえながら解説がされています。
このように自分を知り、相手を知ることによって、他の世代や人々への理解も深まり、自分自身の成長につながるというのが、私が感じた本書の結論です。
この本の要点
この本の要点を5つにまとめると以下の通りです。
- トリセツを作ることで、自分の強みや得意分野を把握し、他のメンバーとの相補的な関係を築くことができる。
- 過去の経験やボランティア活動などから、自分の強みや得意分野を見つけることができる。
- 会話や飲み会などで、メンバー同士がお互いの強みや好きなことを把握することが重要である。
- ストレングス・ファインダーや偏愛マップなどのツールを使うことで、個人の強みや好きなことを把握することができる。
- 自分なりに理解の幅を広げることで、他の世代や人々の可能性について理解することができる。また、自分自身の成長にもつながる。
感想
本書には、この著者が自分の本を書くためにどのような人々に支えられたかについても事細かに記されており、多くの人への感謝の気持ちもふんだんに述べられていました。
多くの人に感謝し、多くの人に支えられていたからこそ、著者は自分らしい人生を歩むことができているようにも思えました。
その多くの人に支えられることができた理由は、本書の本題である「自分を知る」「相手を知る」ということに繋がっていると思います。
私は、この本を読んで、自分自身が自分の好きなことを見つけるためにも、そして自分の目標を達成するためにも、他の人々とつながることが重要だと感じました。
また、自分自身が何かを達成するためには、他の人々の支援が必要であることも学びました。
この本の細かい解説
自分のトリセツを作り「自分を知る」
トリセツを作ることは、自分自身の強みや得意分野を把握するための重要なステップです。
自分が何に興味を持ち、何が得意で、何に向いているのかを明確にすることで、自分自身のポテンシャルを最大限に引き出すことができます。
トリセツを作成する際には、例えば「自分がこの会社に入ろうと思った動機など」、最も古い記憶を振り返ることが求められます。
この記憶を振り返ることで、自分が何に興味を持っていたのか、何が自分をこの会社に引き込んだのかを明確にすることができます。
また、自分が120%頑張れることや、自分の取り扱い注意ポイントについても書き出すことで、自分自身の強みや弱みを把握することができます。
特に取り扱い注意ポイントでは、自分が苦手なことや嫌いなことについて書くように指示されています。
具体的には、「自分はこういうことにはどうも向いていない」とか、「こういうことをされると心がしぼんでパフォーマンスが下がる」というような、自分のNG事項について書くように指示されています。
このポイントの目的は、自分自身が自分の弱点を認識し、それを他人に伝えることで、自分自身がより成長することです。
自分の弱点を認めることは、自分自身が成長するための第一歩であり、他人に伝えることで、自分自身がより 成長するための手助けをしてもらうことができます。
他にも本書では、以下のようなツール・手段を使うことで自分自身をより深く知ることができると述べています。
- トリセツ
- ストレングスファインダー
- 偏愛マップ
自分だけではなく相手を知る方法
自己成長のためには自分を知ることだけではなく、相手を知ることも重要です。
本書では相手を知る方法の例として、上記で紹介したトリセツ・ストレングスファインダー・偏愛マップの交換会をおこなうことです。
例えばその交換会を同じ仕事をするメンバーと行います。
この交換会では、お互いのトリセツを交換し合い、説明をしたり、質問をしたりします。
この交換会を通じて、自分自身の強みや弱みを他のメンバーに知ってもらうことができます。
また、他のメンバーのトリセツを知ることで、相補的な関係を築くことができます。
自分が苦手な分野を他のメンバーが得意としていたり、自分が得意な分野を他のメンバーが苦手としていたりする場合、お互いに補完しあうことができます。
このようなプロセスを経ることで、チーム内での作業分担において、メンバー一人ひとりがやりたいことと現場での作業が一致するよう、すり合わせることができるようになるのです。
著者の経験として、被災地のボランティア活動において、物資の荷物整理やごみ拾いなどの地味な作業をする人が求められていたのですが、それだと被災者の人々と直接触れ合うことができないため、やる気が削がれてしまう人がいたそうです。
この経験から、チーム内での作業分担においては、メンバー一人ひとりのやりたいことや得意なことを把握し、それに合わせた作業を割り当てることが大切だということに気づいたそうです。
「相手を知る」ことによってメンバーのモチベーションを維持し、チーム全体のパフォ ーマンスを向上させることができます。
まとめ
「自分を知る」「相手を知る」というのはコミュニケーションの基本中の基本ですが、本書を読んだ後に感じたのは「思った以上に自分がそれをできていない」ということでした。
特に「相手を知る」ということにおいては、なんとなく肌で感じている程度にすぎず、「思いやりがある人」「気遣いができる人」というのは先天的なものだと信じていました。
本書には「相手を知る」ことの重要性と、それを体現できる方法が著者自身の経験も踏まえて紹介されており、先天的なものではなく、後からでも身につけることができるスキルであると感じました。
また「相手を知る」ことで、多くの人とつながることができ、そして自分自身の目標を達成するためには、その「多くの人とのつながり」「多くの人からの支援」は切っても切り離せないことだと思いました。
まずは「自分を知る」ことから、改めて始めてみようと思います。